投稿日:2026年10月29日
寝起きのめまいはなぜ起こる?朝のぐるぐる・ふわふわ感の原因と対処法
カテゴリ: めまい

寝起きのめまいはなぜ起こる?まず考えられる原因
寝起きのめまいは、耳石が関係する良性発作性頭位めまい症、起き上がったときの血圧変化、自律神経の乱れ、首肩こりによる血流の悪さなどによって起こることがあります。朝は寝ている姿勢から急に頭の位置や血圧が変わるため、身体にとってめまいが出やすい時間帯です。
ただし、めまいは耳の病気や脳の病気など、治療が必要な原因が隠れていることもあります。強い頭痛、ろれつが回らない、手足のしびれ、聞こえにくさなどを伴う場合は、様子を見ずに医療機関を受診してください。
この記事では、寝起きにめまいが起こる理由、注意したい症状、その場でできる対処法、病院へ行くべき目安、そして鍼灸でできることについて解説します。

この記事の執筆者
ミントはり灸院 院長
森本 賢司
高度専門鍼灸師
【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師
【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証
朝起きたときにめまいが起こりやすい理由
朝のめまいには、いくつかの原因が考えられます。「ぐるぐる回る」のか「ふわふわする」のかなど、感じ方によっても背景が異なることがあります。ここでは、理由別に整理します。
耳石が関係する良性発作性頭位めまい症
耳の奥にある内耳には、平衡感覚をつかさどる「耳石」という小さな粒があります。この耳石が本来の場所から外れて、三半規管という部分に入り込むと、頭の位置を変えたときに強いめまいが起こることがあります。これが良性発作性頭位めまい症です。
寝起きに多いのは、寝ている間に頭の位置が変わらず耳石が動きやすい状態になり、起き上がる、寝返りを打つ、顔を上げ下げするといった動作で、ぐるぐると回るようなめまいが起こるためです。
特徴としては、めまいが数十秒から1分程度でおさまること、頭の動きに連動して起こること、耳鳴りや聞こえにくさを伴わないことなどが挙げられます。「良性」という名前がついていますが、転倒の危険があるため、繰り返す場合は耳鼻咽喉科で診断を受けることが大切です。
起き上がったときの血圧変化
横になっているときは、血液が全身に均等に行きわたっていますが、起き上がると重力の影響で血液が下半身に集まり、頭への血流が一時的に減ります。通常は自律神経がすぐに調整してくれますが、この調整が遅れると、立ちくらみやふらつきが生じます。これが起立性低血圧と呼ばれる状態です。
寝起きは、夜間に汗や呼吸で水分が失われて脱水ぎみになっていることもあり、血圧の変化がより大きくなりやすい時間帯です。起き上がった瞬間に目の前が暗くなる、ふわっとした浮遊感がある、といった場合は、この血圧変化が関わっている可能性があります。
また、降圧薬など一部のお薬の影響で起こることもあります。薬を服用中でめまいが気になる場合は、自己判断で中止せず、主治医に相談してください。
睡眠不足や疲労による自律神経の乱れ
睡眠不足や疲労、ストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れやすくなります。自律神経は、血圧や心拍、血流の調整を担っているため、そのバランスが崩れると、朝の切り替えがうまくいかず、ふらつきやめまいにつながることがあります。
とくに、朝は副交感神経から交感神経への切り替えが大きく起こる時間帯です。眠りが浅い、寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めるといった状態が続いていると、朝のコンディションが整いにくくなります。
ふわふわと足元が定まらない、頭がぼんやりする、だるさが抜けないといった症状が、疲れがたまっているときに強く出る場合は、自律神経の影響も考えられます。
首こり・肩こりによる血流の悪さ
首や肩の筋肉が緊張していると、首まわりの血流が滞りやすくなり、頭がぼんやりしたり、ふわふわしためまいを感じたりすることがあります。デスクワークやスマートフォンの使用で首が前に出た姿勢が続いている方や、枕の高さが合っていない方は、寝ている間も首に負担がかかりやすい傾向があります。
朝起きたときに首や肩が重い、首を動かすとめまいが強くなる、後頭部が張っているといった場合は、首肩の緊張が関係しているかもしれません。
寝起きのめまいで注意したい症状
寝起きのめまいを「どうせ自律神経だろう」「疲れのせいだろう」と決めつけてしまうのは危険です。めまいは、耳の病気や脳の病気など、さまざまな原因で起こります。以下のような症状を伴う場合は、早めに医療機関を受診してください。
激しい頭痛・ろれつが回らない・手足のしびれを伴う
めまいに加えて、これまでに経験したことのない激しい頭痛、ろれつが回らない、言葉が出てこない、顔の片側がゆがむ、手足にしびれや力の入りにくさがある、物が二重に見える、まっすぐ歩けないといった症状がある場合は、脳梗塞や脳出血など、脳の血管に関わる病気の可能性があります。
これらは緊急性が高く、時間との勝負になることもあります。様子を見ずに、すぐに救急要請(119番)をして、医療機関を受診してください。
聞こえにくさ・耳鳴り・耳のつまりを伴う
めまいとあわせて、片耳の聞こえにくさ、耳鳴り、耳が詰まった感じがある場合は、メニエール病や突発性難聴など、内耳の病気が関わっている可能性があります。とくに突然聞こえにくくなった場合は、発症から早い時期に治療を始めることが重要です。
症状が強い場合は、まず耳鼻咽喉科を受診してください。耳の症状を伴うめまいを、自己判断で自律神経の問題と決めつけないようにしましょう。
吐き気が強い・何度も繰り返す
めまいとともに強い吐き気や嘔吐がある場合や、同じようなめまいが何度も繰り返される場合は、内耳や脳の病気、あるいは脱水などが関わっていることがあります。吐き気で水分がとれない状態が続くと、脱水が進んでめまいがさらに悪化することもあります。
数日続く、日に日に頻度が増えている、といった場合は、一度医療機関で原因を確認しておくと安心です。
寝起きのめまいを感じたときの対処法

危険な症状がなく、一時的なめまいやふらつきが気になる場合は、まず落ち着いて次のような対処を試してみてください。
めまいを感じた時に試したいツボを別記事で紹介していますので、あわせてお読みください。
急に起き上がらず、まず安静にする
めまいを感じたら、無理に立ち上がろうとせず、そのまま目を閉じて安静にしましょう。しばらくするとおさまることが多いため、少し落ち着いてからゆっくり動き始めます。
毎朝起きるときは、目が覚めたらまず布団の中で手足を軽く動かし、次に横向きになってから、腕で支えながらゆっくり上体を起こします。ベッドの端に座って少し待ってから立ち上がると、血圧の変化によるふらつきを減らしやすくなります。
めまいが強いときは、転倒を防ぐため、一人で無理に歩かず、手すりや壁につかまるか、周囲の人に声をかけましょう。
水分をとり、体調を確認する
寝ている間に失われた水分を補うため、起床後にコップ一杯の水や白湯を飲むのも、朝の血圧の安定に役立ちます。冷たすぎる飲み物は、胃腸に負担をかけることがあるため、常温やぬるめのものがおすすめです。
あわせて、いつもと違う症状がないかを確認しましょう。頭痛、しびれ、聞こえにくさ、吐き気、胸の痛みなどがないかをチェックし、気になる症状があれば、無理をせず医療機関への相談を検討してください。
めまいがあった日の時間帯や状況(起き上がったとき、寝返りをしたとき、睡眠時間、前日の飲酒など)をメモしておくと、受診時に原因を探る手がかりになります。
首や肩を無理なくゆるめる
めまいがおさまって落ち着いたら、首や肩まわりをやさしくゆるめてみましょう。蒸しタオルで首の後ろを温める、肩を大きく上げてストンと下ろす、といった軽い動きで十分です。
めまいが残っているときに、首を大きく回したり、強く伸ばしたりするのは避けましょう。かえって症状が強くなることがあります。痛みやめまいが出ない、心地よい範囲にとどめてください。
病院へ行くべき寝起きのめまいの目安
寝起きのめまいの多くは一時的なものですが、次のような場合は、早めに医療機関を受診してください。
・強い頭痛を伴う
・手足のしびれや、力の入りにくさがある
・ろれつが回らない、言葉が出てこない
・胸の痛みや、強い動悸を伴う
・失神した、または意識が遠のく
・耳鳴りや、聞こえにくさがある
・吐き気や嘔吐が強い、または繰り返す
・めまいが長引く、日ごとに頻度が増えている
・転倒してけがをした、頭を打った
とくに、激しい頭痛やろれつが回らない、手足のしびれ、胸痛、失神がある場合は、迷わず救急要請をしてください。耳鳴りや難聴を伴う場合は耳鼻咽喉科、それ以外で原因がはっきりしない場合は内科や脳神経内科などで相談できます。
なお、検査で大きな異常がなく、めまいやふらつきが繰り返される場合は、自律神経の乱れや筋肉の緊張など、身体のコンディションが関わっている可能性があります。まず医療機関で危険な病気を除外したうえで、次のステップを考えていくのが安心です。
寝起きのめまいが続く場合は鍼灸で相談できる?
病院で検査を受けても「異常なし」「自律神経の乱れでしょう」と言われたものの、朝のめまいやふらつきが続いているという方は少なくありません。このような場合、睡眠の質の低下、疲労の蓄積、首肩まわりの筋肉の緊張、血流の滞りなどが重なっていることがあります。
鍼灸では、めまいという症状だけを見るのではなく、首肩のこり、睡眠の状態、胃腸の調子、冷えや疲労の程度など、身体全体を確認しながら施術を行います。緊張した筋肉をゆるめ、血流を促すことで、身体が回復しやすい状態をつくることを目指します。
当サイトでは、めまいの鍼灸治療について、症状に合わせた当院の施術の考え方や症例を紹介していますので、ぜひご一読ください。
なお、鍼灸は耳や脳の病気そのものを治療するものではありません。激しい頭痛やしびれ、聞こえにくさなどがある場合は、まず医療機関の受診を優先してください。通院中の方は、主治医に相談したうえで併用をご検討ください。
まとめ
寝起きのめまいは、耳石が関係する良性発作性頭位めまい症、起き上がったときの血圧変化、睡眠不足や疲労による自律神経の乱れ、首肩こりによる血流の悪さなど、さまざまな原因で起こります。一方で、耳や脳の病気が隠れていることもあるため、「めまい=自律神経」と決めつけないことが大切です。
激しい頭痛、ろれつが回らない、手足のしびれ、胸痛、失神、耳鳴りや難聴を伴う場合、めまいが長引く場合は、早めに医療機関を受診してください。危険なサインがない場合は、急に起き上がらない、水分をとる、首肩をゆるめるといった対処を取り入れてみましょう。
当院は神戸市・明石市に店舗を構え、めまいや自律神経の乱れでお悩みの方への施術を行っております。病院で異常がないと言われても朝のふらつきが続く場合は、お気軽にご相談ください。
当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。






























