
顔面神経麻痺は、顔面神経の炎症や腫れによって、表情筋へうまく指令が伝わらなくなることで起こります。そのため、発症直後は耳鼻咽喉科などで診断を受け、ステロイドや抗ウイルス薬などの治療を受けることが最優先です。
一方、神経が回復していく過程では、顔や首、顎周囲の筋肉が緊張し、こわばりや動かしにくさが残ることがあります。また、睡眠不足や疲労、鼻や咽の不調など、全身の状態が回復に影響している場合もあります。
当院では、額・まぶた・口角などの動きや、顔のこわばり、首や顎周囲の筋緊張を丁寧に確認し、発症からの時期や回復状態に合わせて施術を行います。
病院での治療によって顔面神経の炎症や腫れに対応した後も、顔や首、顎周囲の緊張、鼻や咽の不調、疲労や睡眠状態などが残っていると、表情筋は本来の動きを取り戻しにくくなります。当院では、麻痺している顔だけに鍼をするのではなく、顔の動きを妨げている全身の緊張や不調まで見つけ、身体全体から表情筋が動きやすい状態へ整えていくことを、顔面神経麻痺に対する鍼灸の役割だと考えています。
参考:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会|顔面神経麻痺ってどんな病気?
顔面神経麻痺は、発症からの期間や神経の回復状態によって、適した施術や注意点が異なります。
当院では、まず病院での診断や治療内容を確認したうえで、額・まぶた・口角などの動き、顔のこわばり、病的共同運動の有無を丁寧に確認します。
さらに、顔だけを見るのではなく、首や顎周囲の筋緊張、皮膚や筋膜の状態、睡眠、鼻や喉の不調など、回復に影響する可能性のある全身の状態も確認します。
こうした評価をもとに、顔面部への刺激が強くなりすぎないよう注意しながら、その時期と症状に合わせて施術内容を調整します。
病院での治療を補完しながら、顔の動かしにくさやこわばりを軽減し、神経と表情筋が回復しやすい身体の状態を整えていくことが、当院の顔面神経麻痺に対する鍼灸です。
まずは病院に行き投薬治療から
顔面神経麻痺を発症した場合は、自己判断で様子を見ず、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診することが大切です。
顔面神経麻痺には、明らかな原因を特定できない「ベル麻痺」と、帯状疱疹ウイルスの再活性化によって起こる「ラムゼイ・ハント症候群」などがあります。
ベル麻痺では、顔面神経の炎症や腫れを抑えるために、ステロイド薬を中心とした治療が行われます。ラムゼイ・ハント症候群では、顔面神経麻痺に加えて、耳の痛みや耳周囲の発疹、めまい、難聴などが現れることがあり、ステロイド薬と抗ウイルス薬を組み合わせた治療が行われます。
症状の原因や麻痺の程度によって治療内容が異なるため、発症後は早い段階で正確な診断を受け、適切な治療を開始することが、その後の回復にとって重要です。
また、目が閉じにくい場合には、角膜を乾燥や傷から守るため、点眼薬や眼軟膏、保護用テープなどが必要になることもあります。
発症後から72時間以内が後遺症を防ぐために極めて重要な時間です。
投薬治療が終了しても、顔面神経や表情筋の回復には時間がかかることがあります。そのため、病院では定期的に顔の動きや神経の回復状態を確認しながら、その後の経過をみていきます。
麻痺が重度で、神経の検査結果などから自然回復が難しいと判断された場合には、顔面神経にかかる圧迫を減らす手術を勧められることもあります。
また、時間が経過しても目が閉じにくい、口元の左右差が強いなどの症状が残った場合には、症状に応じて形成外科的な治療が検討されることもあります。
手術が必要かどうかは、麻痺の程度や発症からの期間、神経の検査結果などをもとに専門医が判断します。まずは病院で経過を確認しながら、その時点の状態に合った治療を選ぶことが大切です。
投薬治療に並行して鍼灸を受ける場合
顔面神経麻痺では、病院での治療を続けながら、顔の動きや全身状態に合わせて鍼灸を併用することがあります。
神経が回復していく間は、顔を十分に動かしにくいため、顔や首、顎周囲にこわばりや緊張が生じることがあります。
当院では、麻痺している筋肉を無理に動かすのではなく、額・まぶた・口角などの動きや、顔のこわばり、病的共同運動の有無を確認しながら、回復段階に合わせて刺激量を調整します。
強く刺激するほど早く回復するわけではありません。病院での治療内容を確認したうえで、その時点の状態に合った施術を行うことが大切です。
顔のマッサージをすることも効果がありますが、
深部の筋肉や複雑な動きをする筋肉に刺激を与えるなら鍼灸治療が効果的です。
参考:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会|顔面神経麻痺ってどんな病気?
麻痺の状態別の鍼灸治療
■全体に麻痺が残る場合
病院での治療後も顔全体の動かしにくさが残る場合は、まず神経の回復状態を確認することが重要です。
そのうえで当院では、顔面部だけでなく、首や顎周囲の筋緊張、食いしばり、鼻や咽の不調、睡眠や疲労なども確認します。
これらが顔面神経麻痺そのものの原因とは限りませんが、顔や首周囲の緊張が強いと、表情筋を動かしにくく感じたり、こわばりが残ったりすることがあります。
病院での診断や治療内容を尊重しながら、神経の回復だけでは説明しきれない動かしにくさや全身状態を確認することが、当院の施術の特徴です。
■部分的に麻痺が残る場合
顔全体ではなく、まぶたや口角など一部の動きにくさが残ることもあります。
部分的な症状には、顔面神経の回復状態だけでなく、周囲の筋肉のこわばり、動かし方の癖、病的共同運動などが関係している場合があります。
当院では、額・まぶた・鼻・口角・口輪筋などの動きを一つずつ確認し、どの動作が難しいのか、動かした際に別の筋肉が一緒に動いていないかを確認します。
残っている動きに合わせて、刺激する場所や刺激量を細かく調整していきます。
■動かしにくい場合
筋肉は1つ1つがバラバラに動いているわけではなく、大きな筋肉を支えるようにして小さな筋肉や他の筋肉が力の土台となって動きを作っています。
麻痺によって連動性が失われると動かしにくさが生まれてしまいます。顔の動きは顔だけで成立しません。
咽や胸、背中いろんな筋肉が使われて表情を作っています。
関係ない筋肉の影響で動かしにくさが出ることがあります。全体の動きを見て負担になっている箇所を見つける必要があります。
■違和感が残る場合
違和感は皮膚の歪みやつっぱりで起きます。皮膚の緊張に顔面神経は関与しません。皮膚は自律神経の影響を受けるので、顔面部の交感神経が興奮していると皮膚はつっぱります。
咽や鼻、眼精疲労、などの顔面部の炎症が考えられ、顔面神経麻痺になる方の多くが顔のどこかに炎症が起きている場合がほとんどです。
そこを解決しないと違和感はいつまでも残ってしまいます。
動きを取り戻した後も、再発しにくい身体へ
顔面神経麻痺は、顔の動きが戻ってきたら治療が終わり、というわけではありません。
麻痺した期間が長い場合は顔の歪みが残っている場合もあります。
さらに麻痺が軽減した後も、疲労や睡眠不足、ストレス、首や顎周囲の緊張、鼻や咽の不調などが続いている場合があります。
これらが顔面神経に直接的に影響するとは限りませんが、全身の状態が崩れたままでは、顔のこわばりや動かしにくさが残ったり、体調を崩した際に再び不調が現れたりする可能性があります。
1年が過ぎた後であっても治療のたびに顔の歪みは徐々に正しい位置に戻っていこうとします。
当院では、顔の動きを取り戻すことだけをゴールにせず、顔面神経麻痺を発症した背景にある全身の緊張や生活状態まで整え、再発しにくい身体を目指すことも治療の一部だと考えています。
症状が落ち着いた後は施術の間隔を少しずつ空けながら、睡眠、疲労、首や顎の緊張、鼻や咽の状態などを確認し、良い状態を維持できるようにサポートしていきます。
「どれくらいで良くなりますか?」というご質問をよくいただきます。
ミントはり灸院では、一つの目安として約6ヶ月を改善までの期間としてお伝えしています。
ただし、症状の背景や体質、これまでの経過によって必要な期間・回数は大きく異なります。
早期に変化を実感される方もいれば、土台から丁寧に整えていくことで安定していく方もいらっしゃいます。
あなたの目的に合わせた提案をいたします。
症状緩和期
通院開始時は症状を少しでも
早く緩和します。週1〜2回
ペースで2〜3週間ほどの通院が目安。
症状が少し楽になり、気持ちも落ち着いてきます。
内臓改善期
症状が楽になるのを実感したら、「内臓改善期」として
7日〜10日に1回のペースで20回程度の通院。
隠れている内臓の炎症を回復します。
体が軽くなるだけでなく、体調の安定を目指します。
体質改善期
内臓が回復した状態を定着するための期間。
2〜3週に1回の通院になります。
症状が気にならないだけでなく、原因となった内臓が自己治癒力の向上によって
安定している体作りが目標です。
この段階で症状が大きく悪化しなければ、治療は終了となります。
ここまでが6ヶ月です。
メンテナンス
1ヶ月に1度、体や内臓のチェックをします。
予防だけでなく充実した毎日なるセルフケアを提案します。
専門性と優しさで、心寄り添う施術
ミントはり灸院「3つの特徴」
数多くの顔面神経麻痺を担当してきたなかで培ってきた経験から生み出された専門的な鍼灸施術で効果を実現しています。
独自の触診技術によって隠れいている炎症や動いていない筋肉を見つけて、ピンポイントに刺激を与えることができます。低刺激で効果を出すことができるので痛みも少なく体に優しい施術です。女性鍼灸師が常勤しているので安心して施術を受けることができます。
全身+局所の回復をしていくとともに、免疫のポイントを中心とした内臓の不調と顔面の筋肉の循環を回復するあなただけのオーダーメイド施術です。いつも同じ先生なので安心してください
予防対策&早期回復として、ご自身で対処できるストレッチ&ローラー鍼を使ったケアを指導します。