ミントはり灸院・鍼治療の「ズーン」とした響きはなぜ起こる？

鍼の「ズーン」と来る正体とは？

 

鍼治療を受けたことがある人で「ズーン」とした独特の響きを感じたことはありませんか？

 

この「ズーン」という感覚、鍼灸師によっては「得気（とくき）」という言葉で表現されます。

 

この「ズーン」と来る響きが苦手な人もいれば、この響きによって「効いている」と感じる人もいるようです。

 

ではなぜこのような響きが出てくるのでしょうか。

 

時には「電気が走るような痛み」と表現されることもあり「打ってはいけない場所に打たれたのでは？」「奥深くまで刺し過ぎているのでは？」「神経を傷つけられたのでは？」と心配になるかもしれません。

 

でも大丈夫です。この響きは決して身体に悪いものではありません。

 

身体の不調箇所に鍼が当たっている証拠でもあります。

つまり、響く箇所というのは不調であると言えます。

反対に、響かなかったからといって症状が悪くないということでもないので注意が必要です。

 

実は鍼灸師の手技によって強く響かせたり、響かせなかったりと調整が出来るものなのですが、特に筋肉が凝っている場所は響きを感じやすいのはなぜでしょうか。

 

これは硬くなった筋肉が「痛みに関する神経」を圧迫していることによって起こります。

ここに鍼を刺すことで筋肉が自分を守ろうと収縮し、ズーン、ツーンと感じるという仕組みになります。

「ズーン」と響いた方が効果がある？

 

響いた方が効果はあると考える人も多いのですが、それはどうなのでしょうか。

 

中国の鍼では「響かせた方が効果がある」とされていて、よく用いられるそうです。

なんでも響くことによってモルヒネのような鎮静作用が生み出されたり、精神安定作用が得られると考えられているんだとか。

 

また、鍼の効果を感じてもらうために響きを頻繁に用いる鍼灸師もいます。

（刺激を加えているという分かりやすい感覚を与えるため）

 

でも実際のところ、鍼灸師の考え方や症状の部位、重さ、患者さんと響きの相性、患者さんの感受性にもよるのです。

 

凝り固まっている＝しっかり治療するべき場所という考えになるので、一般的にはわりと強めの刺激だったり多めの刺激を加えることになります。そこで「響き」を感じるような手技を使うのです。

 

響きによってスッキリする人も多いのですが、その響き自体を不快に感じることであまり効果を感じない人もいます。

 

また、必ずしも強い刺激が効果をもたらすとは限りません。

強い刺激によって身体や心がストレスに感じることもあります。

 

もちろん響かすことが必要だと感じた部位には、響きの刺激を加えることもあります。

 

しかし鍼灸の刺激というのは小さくてもしっかり身体に良い影響をもたらしてくれます。

 

当院では「小さな刺激で最大の効果」を第一に考えているので、響きや強い刺激が苦手な人も安心して受けていただけます。

 

鍼を刺したときの「チクッ」とした痛みも「響き」？

 

鍼の痛みには二種類あり、先ほどの「響き」ともう一つは「切皮痛」です。

鍼を刺したときに「チクッ」とする痛みです。

 

この痛みに関しては、鍼の太さや刺し方、その日の患者さんの体調などによって強く感じることがあるかもしれません。

鍼灸師の技術にもよるのですが、完全に防ぐことは不可能です。

 

なぜなら人間の皮膚には「痛覚」という痛みを感じるセンサーが100個以上も存在するからです。

自分自身も守るために備わっている機能なので、この痛みのおかげで人間が長く生き延びられていると言っても過言ではありません。

 

この痛覚に当たると残念ながら「チクッ」としてしまうので、その際はすぐに鍼灸師に伝えましょう。

 

ちなみに当院の鍼は髪の毛よりも細いものですし、先ほどもお伝えしたように優しい刺激の治療法を行っているので痛みを感じる方は少ないです。

 

鍼灸の治療後に痛みや筋肉痛、響く感じがするのは？

 

いわゆる「響き」というのは鍼を刺している最中や直後に起こるものです。

 

しかし治療が終わってしばらくしてもチクチクと痛かったり、筋肉痛のような怠さ、響くような気持ち悪さを感じてしまうのは「響き」ではありません。

これは好転反応だったり、鍼による内出血が起こっていると考えられます。

 

好転反応や内出血の場合は日が経つにつれて良くなるのですが、もし心配な場合は鍼灸師に相談しましょう。

 

鍼灸治療に慣れてくれば好転反応も減っていきます。