2020年4月29日
逆流性食道炎と背中や胸、みぞおちの痛み
カテゴリ: 胃腸障害

逆流性食道炎と上半身の痛みについて
逆流性食道炎の症状として背中や胸、みぞおちの痛みを伴うことがあります。胸の痛みがずっと続いているけれど、心電図やエコーでも問題がなかった。背中周りに痛みがあるけれど、マッサージや接骨院でも痛みがとれない。
そしてそんな胸や背中の痛みが「実は逆流性食道炎からだった」というケースがあります。特に逆流性食道炎の場合は、食後に背中の痛みを訴えることが多いです。
今回はそんな逆流性食道炎と上半身の痛みの関係について説明していきます。

この記事の執筆者
ミントはり灸院 院長
森本 賢司
高度専門鍼灸師
【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師
【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証
食道や胃酸による損傷は自覚なし!?
自分で「逆流性食道炎かもしれない」と病院を受診して発覚するよりも、健康診断などで胃カメラを飲んで逆流性食道炎が発覚することが多いそうです。
食道や、胃の胃酸による損傷というのは、自分ではあまり感じにくいものです。胃や腸などの内臓は私たちが思っているよりも鈍感な臓器です。「あ、今また胃に損傷が起きたな」とすぐに分かる人はいないですよね。
胃カメラの画像を見せられて、自分の胃や食道の損傷具合に驚かされると思います。もちろん胸やけや胃もたれ、吐き気といった自覚症状を感じて胃カメラを飲む人もいますが、全く自覚症状なしに胃潰瘍になっている人もいます。
隠れ逆流性食道炎になっていることも
先ほど説明したように、特に自覚症状も感じないまま過ごしている「隠れ逆流性食道炎」の人も増えています。年齢も幅広くいます。
内臓は目には見えません。身体に出ている様々な症状に目を向けて、1つづつ疑っていくことで原因が見えてきます。
そして、必ずしも胃カメラで逆流性食道炎の疑い(赤みや損傷)がみられない可能性もあります。こうなると、本当は逆流性食道炎が起きているのに、放置してしまうことになります。
逆流性食道炎を放置すると、食道がんや胃がんになるリスクが高まり危険です。また、逆流性食道炎の症状として挙げられる「胸やけ」は必ずしも全員に起こる訳ではありません。胸やけという感覚すら知らない人も多いものです。
胸やけより、背中や胸、みぞおちの痛みを先に感じることもあります。
逆流性食道炎の症状は様々です。特に背中や胸、みぞおちの痛みは一見、逆流性食道炎と関係ないように思える症状です。しかし痛みというのは根本的原因を探る大切な鍵となります。
炎症の情報は筋肉を瞬間的に緊張させる
なぜ胃や食道のせいで、胸や背中までもが痛くなるのでしょうか。炎症の情報というのは、筋肉を瞬間的に緊張させます。胃や食道に炎症があることで筋肉がすぐに緊張し、痛みとなって現れます。
ビリリと電気が走るような痛み、筋肉痛のような痛み、人によって感じ方も様々です。痛みは辛いものですが、これは筋肉が内臓を守ろうとしてくれているためです。
このように内臓の炎症は筋肉の痛みと大きく関わっています。背中の痛みが起きたときに、真っ先に胃や食道を疑う人はなかなかいないと思います。
肩こり、筋肉痛、寝違い、ヘルニアなど、あくまでも筋肉だけを切り取って考えてしまいますよね。
痛みだけに目を向けて整骨院等で治療しても、一時的に筋肉の緊張がほぐれるだけで、また痛みとなって現れます。
その痛みの根本的理由はどこから!?と疑うこと
逆流性食道炎と関連する背中や胸、みぞおちの痛みについて説明しました。
筋肉の痛みがあれば、その痛みがどこから来ているのかという根本的原因を探り、そこから治療していくことが最適です。
逆流性食道炎だけでなく皮膚の問題(帯状疱疹)や、心臓の問題、肺の問題が原因となって痛みを起こしていることも十分に考えられます。
考えられるケースを疑って、1つづつ当たっていくことも大切です。それでも原因不明の場合は内臓を疑ってみてくださいね。
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当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。