ミントはり灸院・頭痛は冷やす?温める?正しい対処法を紹介

投稿日:2018年8月2日 / 更新日:2025年10月16日

頭痛は冷やす?温める?正しい対処法を紹介

カテゴリ: 頭痛・偏頭痛

温めるか冷やすか

頭痛は冷やすのと温めるの、どちらが正解?

頭痛が起きたとき、「冷やすべきか?」「温めるべきか?」と迷う人は多いですよね。
実は、頭痛のタイプによって正解が変わります。

まず、痛み止め(鎮痛薬)が効く場合は、「冷やす」のが正解です。
これは、顔や首まわり、筋肉などに炎症が起きているタイプの頭痛であることが多く、冷やすことで炎症を鎮め、痛みを和らげることができます。

鎮痛薬の主な働きは「炎症を抑える」「身体を冷ます」ことなので、冷却と相性が良いのです。
氷枕や冷却ジェルシートを使って、こめかみや首の後ろを5~10分ほど冷やすと楽になることがあります。

一方で、痛み止めがあまり効かない場合は、「温める」ほうが効果的です。

このタイプの頭痛は、炎症ではなく、筋肉のこわばりや皮膚のひきつれなどが原因で起こっているケースが多いです。

長時間のデスクワークやストレスで血行が悪くなり、筋肉が硬くなっているときなどがそれにあたります。

そんなときは、お風呂で体を温める、蒸しタオルを首や肩に当てる、温かい飲み物(ハーブティーや白湯など)をゆっくり飲むといった方法がおすすめです。
血流が良くなり、筋肉の緊張がゆるむことで痛みが軽減します。

もし「痛み止めを飲むほどではないけれど、どうすればいいかわからない…」という場合は、まずは冷やすか温めるかのどちらかを試してみましょう。

数分試して「気持ちいい」「少し楽になった」と感じる方が、あなたの頭痛に合っている対処法です。

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今すぐ痛みを和らげたい人の「まずこれだけ」応急処置

「静かで暗い場所で安静にする」

まずは、できるだけ刺激を減らすことが大切です。
明るい光や大きな音は頭痛を悪化させる原因になります。
スマホやパソコンの画面を閉じて、静かで暗めの場所に移動しましょう。
横になるときは、少し頭を高くして安静にすると血流が落ち着き、ズキズキとした痛みが和らぐことがあります。

「適度な水分補給とカフェインの上手な使い方」

頭痛の中には、軽い脱水や血管の拡張が関係しているものもあります。
そのため、まずは常温の水を飲んでみましょう。コップ2杯ぐらいをゆっくり飲んでいくイメージです。
冷たい飲み物はこめかみを刺激し側頭筋が固くなるので避けておきましょう。

また、コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインは、血管を一時的に収縮させて痛みを和らげる働きがあります。
ただし、飲みすぎると逆に頭痛を悪化させたり、脱水を進めてしまうこともあるので、1杯程度にとどめるのがポイントです。

「絶対に避けたい行動(運動・入浴・長時間のスマホ)」

頭痛の最中に体を動かしたり、熱いお風呂に入ったりするのはNGです。
これらは血流を急に増やしてしまい、痛みが強くなる原因になります。
また、スマホやパソコンを見続けると、目の疲れや首・肩の緊張がさらに悪化し、症状を長引かせてしまいます。

「痛みを感じるところに手のひらを当てる」

マッサージではなく軽い皮膚刺激を与えることで血管の痙攣や筋肉の緊張を緩和することができます。もし可能であれば別の人にしてもらうほうが更に効果があります。
痛い場所を包み込むような刺激を与えて下さい。

【冷やすと楽になる】片頭痛の特徴と見分け方

頭痛のときに「冷やすとスッと楽になる」と感じるなら、それは炎症が関係しているタイプの頭痛かもしれません。

特に、片頭痛(へんずつう)や鼻まわりの炎症を伴う頭痛では、冷やすことで症状が落ち着くことがあります。

普段から鼻炎があるかたや花粉症の症状がきつい時期、顔や鼻あたりが赤みがかっている場合はこういった片頭痛になりやすいです。

こういった痛みは市販薬などが効果が出やすいですが、体調などによって痛みの程度が左右されます。

ズキンズキンと脈打つ「片頭痛」の主な症状

片頭痛は、こめかみや目の奥がズキンズキンと脈打つように痛むのが特徴です。
痛みは片側に出ることが多く、光や音、においに敏感になることもあります。
吐き気をともなう人も少なくありません。

この痛みの原因は、頭の中の血管が拡張して炎症を起こしているため。
血管が広がることで、周囲の神経が刺激され、強い痛みを感じるようになります。
そのため、冷やして血管の拡張をおさえることで痛みが和らぐのです。

なぜ片頭痛は冷やすのが効果的?

冷やすことで血管が収縮し、炎症反応が落ち着きます。
また、顔や頭部を冷やすと、鼻や副鼻腔(ふくびくう)などの炎症が抑えられ、頭痛の原因そのものが軽くなることもあります。
とくに「こめかみ」「おでこ」「目のまわり」「首のうしろ」などを保冷剤や冷たいタオルで5~10分ほど冷やすと、痛みがスーッと引いていくケースが多いです。

【温めると楽になる】緊張型頭痛の特徴と見分け方

頭痛の中でも、「お風呂に入ると楽になる」「肩をほぐすと軽くなる」という場合は、筋肉のこわばりが原因の頭痛である可能性が高いです。
普段から肩こりや首こりを感じている方が発症しやすくなります。
このタイプは「緊張型頭痛」と呼ばれ、冷やすよりも温めて血流を良くすることで症状が改善します。

ギューッと締め付けられる「緊張型頭痛」の主な症状

緊張型頭痛は、頭をギューッと締め付けられるような痛みが特徴です。
痛みは両側に出ることが多く、次のような症状を伴います。

・後頭部から首筋にかけての重だるい痛み
・肩こりや首のハリを伴う
・長時間のパソコン作業やスマホ操作後に悪化する
・ストレスや緊張で痛みが強くなる

原因は、デスクワークや不良姿勢などで首や肩の筋肉がこり固まること。
筋肉の緊張が続くことで血行が悪くなり、酸素や栄養が不足して「鈍い痛み」として感じるようになります。

なぜ緊張型頭痛は温めるべきなのか

温めることで、こわばった筋肉がゆるみ、血流が改善されます。
血液の循環が良くなると、疲労物質(乳酸など)が流れやすくなり、神経への圧迫が軽くなるため、痛みが自然に軽減していきます。

おすすめの方法は、

・お風呂でゆっくり温まる(38?40℃のぬるめのお湯で10?15分)
・蒸しタオルを首や肩にあてる
・温かい飲み物(白湯やハーブティー)を少しずつ飲む

特に「肩や首の後ろを温める」ことで、頭全体の血流も改善しやすくなります。

おすすめの温め方、冷やし方

頭痛のときに「温めた方がいいのか」「冷やした方がいいのか」を迷う人は多いですが、実際には正しいやり方を知っているかどうかで効果が大きく変わります。
ここでは、自宅でも簡単にできる「温め方」と「冷やし方」を紹介します。

■ 温め方のおすすめ

温めることで、こわばった筋肉をゆるめて血流を良くする効果があります。
特に首まわりや肩まわりが重だるい、締め付けられるような痛みがある人におすすめです。

一番手軽なのは、濡らしたタオルを電子レンジで温めて作るホットタオル。
温かくなったタオルを、首のうしろや肩、頭の痛む部分にあてましょう。
じんわりと温かさが広がり、血流が改善して痛みがやわらぎます。

市販の温熱アイテムを使うのも効果的です。
たとえば、

花王の「めぐリズム」
桐灰の「肩ホットン」
桐灰の「あずきのチカラ」

などを使えば、忙しいときでも手軽に温めケアができます。
また、使い捨てカイロをタオルに包んで当てる方法も便利です。

当院の患者さんの中には、ご家族や自分でお灸をする方も多くいます。
お灸は神経への熱刺激で効果を出すことができるので、首や肩のこりからくる頭痛には特におすすめです。

■ 冷やし方のおすすめ

一方で、ズキズキと脈打つような痛みや、こめかみ・目の奥の痛みがあるときは、冷やして炎症を抑えることが効果的です。

手軽にできるのは、冷えピタをおでこやこめかみに貼る方法。
また、アイスノンや氷枕、保冷剤などを使って、タオルを1枚かませて5~10分ほど冷やすと、血管の拡張が抑えられ、痛みがやわらぎます。

長時間冷やしすぎると逆効果になることがあるので、気持ちいいと感じる程度でストップするのがポイントです。

やはり、自分の頭痛タイプを知っておくことが大切

温めて気持ちいいのか、冷やしてスッとするのか、その感覚は、あなたの頭痛タイプを知るヒントになります。

普段から「どんなときにどちらが効くのか」を覚えておくと、
症状が出たときに素早く対応でき、薬に頼らず痛みをコントロールしやすくなります。

頭痛を冷やす際に絶対やってはいけない3つの注意点

「冷やすと楽になる」とはいっても、やり方を間違えると症状を悪化させてしまうことがあります。
ここでは、頭痛を冷やすときに絶対に避けたい3つのポイントを紹介します。

① 首や肩を冷やさないこと

頭痛があると、つい「頭のまわりを全部冷やせばいい」と思いがちですが、首や肩を冷やすのはNGです。
首や肩を冷やすと血流が悪くなり、筋肉がこわばってしまいます。
その結果、血行不良からくる「緊張型頭痛」が悪化してしまうことも。

冷やすのはあくまでこめかみ・おでこ・目のまわりなど炎症を感じる部分だけにとどめましょう。
首や肩は温めるのが基本です。

② 冷却シートを貼りっぱなしにしない

冷却シートを長時間貼りっぱなしにすると、皮膚の血行が悪くなり、逆に回復を遅らせることがあります。
また、冷えすぎることで筋肉が固まり、次の頭痛を引き起こすこともあります。

目安としては10~15分程度で一度外し、皮膚が冷えすぎていないか確認しましょう。
「気持ちいい」と感じる範囲で、短時間をくり返すのが正しい冷却法です。

③ 無理に冷やし続けない

冷やしても痛みが変わらない、もしくは余計につらくなる場合はすぐに中止してください。
その頭痛は炎症ではなく、筋肉の緊張によるタイプの可能性があります。
冷やすよりも、温めて血流を促す方が効果的です。

冷やしてもスッとしないときは、早めに切り替えることが大切です。

薬を使いたくなくて冷やすだけで我慢する人もいますが、応急処置てきに薬を使うことも考えて下さい。痛みの時間はできるだけ短いほうが悪影響を防ぐことができます。
冷やすは応急処置よりも症状発生初期や前兆を感じたときに行うことで最も効果を感じやすくなります。時には薬に頼りましょう。

ツボ押しで対応するならここ!

温めて楽になる人におすすめのツボ…翳風(えいふう)

耳の付け根の後ろで、口を開けたときにくぼむところが「翳風(えいふう)」というツボです。全身の気や血の流れを良くして筋肉の緊張を取ってくれます。気持ちいいと感じる強さで中指を使って押しましょう。

冷やして楽になる人におすすめのツボ…睛明(せいめい)

目頭の内側と鼻の間にあるツボです。目が疲れたときに自然と押さえる場所です。疲れ目などによく使われるツボなのですが、鼻の症状にも効果があります。冷やして楽になる頭痛は鼻炎が疑われるので、このツボがおすすめです。片手の親指と人差し指でつまむように押しましょう。

院長 森本 賢司

この記事の執筆者

ミントはり灸院 院長
森本 賢司

高度専門鍼灸師

【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師

【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証

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まとめ

頭痛には「冷やすと楽になるタイプ」と「温めると楽になるタイプ」があり、
正しい見分け方とケアを知っておくことで、痛みを早く和らげることができます。

ただし、温めても冷やしても改善しない頭痛は、炎症や筋肉のこわばり以外の要因が関係している可能性があります。
たとえば、自律神経の乱れ・首の歪み・内臓の不調・ホルモンバランスの影響など、体の深い部分に原因があるケースも少なくありません。

そうした場合は、自己判断での対処を続けるよりも、専門的な視点で体全体をチェックすることが大切です。

当院では、頭痛の出ている部分だけでなく、全身のつながりをみて原因を探る治療を行っています。

「なぜ頭痛が続くのか」「どこから不調が来ているのか」
その根本を一緒に見つけて、しっかりと改善していきましょう。
つらい頭痛でお悩みの方は、いつでもお気軽にご相談ください。

頭痛の症状解説ページはこちら

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