ミントはり灸院・【鍼灸院への就活・求人】患者さんの気持ちから知るあなたに合った鍼灸院とは

投稿日:2025年9月25日

【鍼灸院への就活・求人】患者さんの気持ちから知るあなたに合った鍼灸院とは

カテゴリ: 鍼灸院への就職・転職

患者層がキャリアに影響する

鍼灸師として成長できるかどうかは、勤務先の患者層に大きく左右されます。同じ「鍼灸院」でも、患者さんのニーズや施術内容はまったく異なるからです。

「鍼をすすめても断る患者」「マッサージを希望する患者」「美容鍼灸と物販が中心の院」など、患者層を見れば職場の方針や雰囲気まで透けて見えます。

今回は、患者層から職場を見抜く方法を解説します。

院長 森本 賢司

この記事の執筆者

ミントはり灸院 院長
森本 賢司

高度専門鍼灸師

【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師

【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証

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患者層で悩む鍼灸師

「鍼をすすめても患者さんに断られる」

「患者さんの多くがマッサージや手技を希望していて、鍼灸ができない」

「鍼灸施術ができないまま、筋肉や矯正の手技ばかりになって不安になる」

こうした悩みは、鍼灸師として「自分の施術方針と患者のニーズのズレ」が起きている典型例です。

我々はお医者さんほど強い力を持っているわけではありません。なので、鍼灸を提案したとしても、受けたくないと言いやすい関係性でもあるので簡単に断られてしまいます。

なぜ患者層の違いが起こるのか

それは看板が違うからです。入口の時点で患者さんは手技を選んでいます。味噌ラーメンという看板があれば、「実はうちの推しは豚骨ラーメン」と言われたとしても味噌ラーメンを食べる人が多いでしょう。

それと同じことがおきているわけですね。

看板はいわゆる物理的なサインではなく業態から想像されるのも看板となります。

保険診療中心の整骨院だったら、患者さんのイメージとしては柔整師がメイン、マッサージ・電気治療が中心。美容鍼灸サロンなら顔への鍼灸とエステ的なメニューです。往診マッサージなら手技を望んでいます。

他にも「鍼灸」というキーワードが入っていたとしても、施術メニューにマッサージや整体などの手技が入っている場合は患者さんは手技を選びます。

メニュー表を見たときに鍼灸も手技も並列にならんでいたら、「効果としては同じ」と捉えるので、わざわざ鍼を受けようとは思わないわけです。

鍼は「わざわざ」受けるだけの確固たる理由がないといけません。

看板やメニューによって、わざわざを弱めているところは鍼灸が主流にならず、選ばれることもありません。頑張ってもオプション扱いなんです。

患者さんが悪いというわけではなく、行動経済学にそった合理的な判断をしていると言えます。

鍼灸は主流ではなくオプションだった

コロナ前から保険による往診を専門としている院が増えました。

往診なので働き方も自由で拘束時間も少なく、保険点数も高いので給料も高め、就活でも人気の職場となりました。その時の求人も「鍼灸ができる。」でした。
「保険適用の鍼灸なので患者さん費用負担も少ないので多くの経験が積めます。」このキーワードはとても強くて、多くの鍼灸師が就職したと聞いています。

実際はどうだったか、その多くは「手技」でした。率先して鍼を受ける人は1割程度で、担当者が自分で鍼灸を売り込む必要がありました。鍼灸ができないといって転職する人が多かったようです。

また美容鍼灸院でも最近は少しずつ変わってきています。

以前までは鍼灸を受けるということで選ばれてきましたが、美容鍼灸をしているところが増えたこともあって、以前ほどの流行感はなくなってきました。

そこで差別化するにはサロン化していくしかなく、結果として鍼灸よりもその後のエステメニューが強くなっていきます。

美容鍼灸なので鍼灸は必ず行いますが、その後に整体をしたり、ハイフをしたり、マッサージしたり、鍼灸が全体のメニューの重要度として低くなっている傾向にあります。
患者満足度は鍼灸ではなく、その後のメニューになり、職業的な満足感は低下します。

最近では治療をしないと美容で生き残っていけないという考えの学生さんが増えています。

このように鍼灸がオプション化していくと、仕事の満足度は少しずつ低下してきており、転職などのきっかけになります。

オプション化している職場では技術的な向上についても優先度が低くなります。主流となるメニューを磨いていくことは当たり前のことです。

鍼灸が主流な職場の見分けかた

職場見学に行く前と行ったときに見分ける方法をお伝えします。

事前に準備をしておくことで、その後の質問の精度が高まります。

患者層を見抜くための情報収集法

・HPやSNSの投稿
患者向けの投稿内容(症例・美容・自律神経など)で、院のターゲット層がわかります。

・Googleマップの口コミ
どんな症状の患者さんが多いか、どんな感想が多いかで判断できます。

・実際に治療を受けるor家族に行ってもらう
実際に受けたり、体感によってわかることが沢山あります。

面接・見学で聞くべき質問例

事前にしっかりリサーチしたうえで、見学では以下の質問をしましょう。

・保険と自費の割合
保険の取り扱いをしていたら、鍼灸はオプションになっている可能性があります。

・鍼灸施術がどれくらいの割合で行われているか
全体の施術時間に対して何分ぐらいなのかを確認しましょう。鍼灸と手技を混ぜて回答する場合もあるので、できるだけ詳細に聞くことをおすすめします。
例えば「ベッドに入ってから、患者さんとどんな話をしますか?」「マッサージをしてから針の順番ですか?」みたいな聞き方から入ると担当者も答えてくれます。

・鍼灸施術を断る患者さんが多いか少ないか
鍼灸を提案しても断る人が多いという悩みは多くの現場で見られます。なので「断る人も多いんじゃないんですか?」と聞いてみましょう。

これらの質問から鍼灸が主流なのかサブなのかがわかると思います。

自分に合った鍼灸院を選ぶポイント

1:自分がやりたい施術スタイルを明確にする
→美容重視か、治療重視か、自費か保険か、このあたりがふわっとしている求職者が多いように感じます。とくに学生さん。現場を知らないというもあるかもしれませんが、妥協できるところ、できないところを設定しておくと、採用担当者の言葉に惑わされなくなります。

2:患者層と施術内容が一致しているかを確認する
→鍼灸を積極的に受ける患者が多いかどうか。鍼灸は受療率が低いのが最大のネックです。だからこそ、受けたいと思う人に指示されている鍼灸院でないといけません。鍼灸は素晴らしい施術ですが、受けたいと言う人が初めて提供されますので、そういった工夫がされている職場なのかを判断しましょう。

3:鍼灸師の教育・練習時間が確保されているか
→患者層だけでなく教育体制も確認しましょう。鍼灸が主流ならば、鍼灸の技術に関する教育や練習が多くなるのは当たり前です。

自分の想いに答えてくれる職場は必ずあります。探すのは大変ですが、学校案内やサイトなどに頼らずに自力で探すことがポイントです。

ミントはり灸院の場合

ミントはり灸院では「鍼灸を求める患者さん」を中心に、鍼灸師が主役になれる環境を整えています。

・自律神経・耳鼻科領域・慢性症状など、鍼灸を前提とした施術方針

・新人教育・研修時間を確保し、患者層に合わせた技術指導

・研究・学会発表でエビデンスを強化し、患者さんに安心感を提供

鍼灸師として「自分の技術をきちんと活かしたい」「患者さんに鍼灸で貢献したい」という方に最適な環境です。

患者層から見えるあなたの未来


患者層は、働く環境やキャリアの方向性を映し出す鏡です。「鍼をすすめても断る患者」「マッサージを希望する患者」が多い環境にいると、自分の技術が育ちにくくなることもあります。ときには自分の存在や努力を否定された気分になることもあるでしょう。

逆に、鍼灸を求める患者さんが多い環境では、臨床力が自然に高まります。結果が出れば自身になりますよね。したいことと求められていることが重なる職場が双方を幸せにします。
あなたがどんな鍼灸師になりたいかをイメージし、患者層から自分に合った職場を選びましょう。

私の時代は「したくない仕事=修行」という考えがありましたが、今は必ずしもそれが良いとは限りません。自分のキャリアに積み上がっていくかが大事です。

ミントはり灸院では学生・中途の方の見学や面接を随時受け付けています。興味のある方はぜひ(採用ページ)お問い合わせください。

当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。