ミントはり灸院・「原因不明の不調」「なんとなく不調」の正体はこれ!忍び寄る「ステルス炎症」を消火する方法

投稿日:2026年1月29日

「原因不明の不調」「なんとなく不調」の正体はこれ!忍び寄る「ステルス炎症」を消火する方法

カテゴリ: 健康法(自宅ケア)

最近、当院に来られる患者さんの中で、こんな悩みを抱えている方が本当に増えています。

・「病院で検査しても『異常なし』。でも、とにかく体がだるくて重い」
・「しっかり寝たはずなのに、朝から疲れが取れていない」
・「慢性的な腰痛や肩こりがあるけれど、マッサージに行ってもその場しのぎで終わってしまう」
・「頭がぼーっとして、集中力が続かない」

こうした、病気とまでは言えないけれど決して健康とは言えない状態……いわゆる「未病(みびょう)」の背景に、実は恐ろしい黒幕が潜んでいることがわかってきました。

それが、今回お話しする「ステルス炎症」です。

院長 森本 賢司

この記事の執筆者

ミントはり灸院 院長
森本 賢司

高度専門鍼灸師

【略歴】
神戸東洋医療学院卒業
神戸東洋医療学院にて河村廣定先生に師事
明治国際医療大学 大学院 修士課程 修了
神戸東洋医療学院 非常勤講師

【資格】
はり師免許証・きゅう師免許証

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「ステルス炎症」って、一体なに?

まず最初にお伝えしておきたいのは、「ステルス炎症」というのは正式な病名ではなく、私が考えた「造語」です。

皆さんは「炎症」と聞くと、どんな状態をイメージしますか?
たとえば、

・転んで膝を擦りむいて、赤く腫れ上がった状態
・風邪をひいて、喉が真っ赤に腫れて熱が出ている状態

これらは「急性炎症」と呼ばれます。体の中に侵入したウイルスや細菌を追い出そうとして、免疫細胞が激しく戦っている「火事」の状態です。赤くなったり痛んだりするので、誰が見ても「あ、炎症が起きているな」とわかりますよね。

一方で、「ステルス炎症」は違います。
同じ意味でを「慢性炎症」という言葉がありますが、文字通り、ステルス戦闘機のように誰にも気づかれないよう、こっそりと体の中で火が灯り続けている状態を指します。

「激しい火事」ではないけれど、「炭火の火がくすぶっている」ようなイメージです。

大きな炎ではないので熱は出ませんし、激痛も走りません。しかし、その小さな火種が何年も、何十年も体の中の組織をじわじわと焦がし続け、やがて体全体をボロボロにしてしまう……。これがステルス炎症の恐ろしさなんです。

なぜステルス炎症が「万病の元」になるのか

「ただの小さな火種でしょ?」と侮ってはいけません。
実は、現代人が抱える不調の多くが、この慢性的な炎症によって引き起こされていることがわかってきました。

自律神経と慢性疲労の関係

私たちの体は、炎症が起きていると、それを鎮めるために常に「免疫系」をフル稼働させます。
すると、脳は「今は非常事態だ!」と判断し、自律神経のうちの「交感神経(戦う神経)」を優位にし続けます。

本来、リラックスするはずの時間にも交感神経が働いてしまうため、睡眠の質が下がり、常にオンの状態が続いてしまう。これが、自律神経失調症や慢性疲労の正体です。あなたが感じている「休んでも取れない疲れ」は、体の中でずっと「小規模な戦争」が起きているからかもしれません。

消えない「痛み」のメカニズム

腰痛や頭痛、関節の痛みなども同様です。
レントゲンを撮っても骨に異常がないのに痛みが続く場合、その患部やその周辺の組織で「微弱な炎症」が続いていることがあります。炎症物質が出続けていると、神経が過敏になり、普段なら感じないような刺激でも「痛み」として脳に伝わってしまうのです。

「どこ」で炎症が起きているのか?意外な盲点

「私はどこも痛くないから大丈夫」と思っているあなた。実は、ステルス炎症の拠点は、私たちが「病気」だと思っていないような場所に隠れています。

① 上咽頭(じょういんとう)のイガイガ

一番の代表格は、喉の奥の「上咽頭」という部分です。
「なんとなく喉がイガイガする」「鼻水が喉に降りてくる(後鼻漏)」といった症状はありませんか?

これ、実は「上咽頭炎」という立派な炎症なのですが、多くの人は「ちょっと喉の調子が悪いだけ」で見過ごしてしまいます。しかし、ここには免疫のスイッチが集まっているため、ここの炎症が全身の免疫を暴走させ、全身の不調へと繋がっていくのです。

② 鼻炎と呼吸

慢性的な鼻炎も要注意です。
鼻の粘膜がずっと炎症を起こしていると、体の中には常に炎症物質が回り続けます。さらに、鼻が詰まって口呼吸になると、冷たく汚れた空気が直接喉を刺激し、さらなる炎症を招くという悪循環に陥ります。

③ 「脂肪」は炎症を出す臓器

これ、鍼灸院でもお伝えすると驚かれるのですが、実は「肥満(特に内臓脂肪)」も炎症の大きな原因です。

脂肪細胞というのは、単にエネルギーを蓄える袋ではありません。実は、さまざまなホルモンや物質を出す「内分泌器官」としての側面を持っています。
脂肪細胞が肥大化すると、そこから「炎症を起こせ!」という指令物質(サイトカイン)が大量に放出されるようになります。つまり、お腹周りの脂肪は、全身に炎症をばらまく「工場」になってしまうのです。

医療の限界:なぜ病院で治らないのか

ここが、私が皆さんに一番知っておいてほしいポイントです。

現代の西洋医学は、「数値に現れる異常」や「はっきりとした病変」を治療することには非常に長けています。しかし、「ステルス炎症」という診断名は、今の医学には存在しません。

血液検査で炎症反応を見る「CRP」という数値がありますが、ステルス炎症は、この数値に引っかからないほど微細なレベルで起きていることが多いのです。
そのため、どれだけ体がだるくても、病院では「数値は正常です。ストレスでしょう、様子を見ましょう」と言われて終わってしまいます。

診断がつかない以上、病院で「慢性炎症を治すための薬」を処方されることは、今のところほとんどありません。つまり、ステルス炎症は「病院でのアプローチが非常に難しい領域」なのです。

鍼灸師が考える「消火活動」:生活の中から変えていく

診断がつかないからといって、諦める必要はありません。
ステルス炎症は、私たちの生活習慣の積み重ねによって作られたものです。それならば、生活を変えることで火を消していくことができます。

食事で「燃料」を断つ

炎症には「燃料」があります。

・砂糖・精製された炭水化物(急激な血糖値の上昇は炎症を招きます)
・質の悪い油(酸化した油やトランス脂肪酸など)
・超加工食品(添加物の多い食品)

これらは炎症という火に油を注ぐようなものです。まずはこれらを少しずつ減らすことから始めましょう。

質の高い睡眠をとる

睡眠は、体の中の「お掃除タイム」です。寝ている間に、免疫システムが体内のダメージを修復し、炎症物質を処理してくれます。

なぜ「鍼灸」がステルス炎症に効くのか?

ここで、私自身の見解を少しお話しさせてください。

私は、この「ステルス炎症」への対策こそ、鍼灸が最も力を発揮できる分野だと思っています。
なぜなら、鍼灸は**「体全体のバランスを整える(調身・調息・調心)」**ことを得意とするからです。

鍼灸のアプローチその1:血流の改善

炎症が起きている場所には、炎症物質が停滞しています。鍼を打つことでその周囲の血流を劇的に改善し、溜まった「ゴミ(炎症物質)」を流し去る手助けをします。

鍼灸のアプローチその2:自律神経の調整

鍼の刺激は、ダイレクトに脳と自律神経に働きかけます。
ステルス炎症によって「戦いモード」になりっぱなしの交感神経を鎮め、リラックスの「副交感神経」を優位に導きます。体がリラックスモードに入ることで、体本来の「消火能力」が目覚めるのです。

鍼灸のアプローチその3:上咽頭や内臓への間接的刺激

喉や鼻そのものに鍼を刺さなくても、ツボを介してそれらの部位の血流や免疫機能を調整することができます。これは数千年の歴史の中で培われてきた、東洋医学の素晴らしい知恵です。

六甲道本院
三ノ宮院
明石院

結論:あなたの体、一度「大掃除」してみませんか?

「どこが悪いわけじゃないけれど、なんとなく絶好調ではない」
その感覚を、どうか大切にしてください。それは、あなたの体が「どこかで火が起きているよ!」と教えてくれているサインです。

ステルス炎症は、放置すれば将来的に糖尿病や動脈硬化、あるいは認知症といった大きな病気に繋がるリスクがあることもわかってきています。

私たち鍼灸師は、あなたの体の「火の用心」をサポートするパートナーです。
鍼を打つことは、体に「ここに火種があるよ、早く消して!」と気づかせるきっかけを作ることでもあります。

もし、あなたが「自分の体もステルス炎症かもしれない」と感じたら、一人で悩まずにぜひ一度相談に来てください。
一緒に生活を振り返り、鍼灸で体の内側から整えて、あの頃のような「軽い体」を取り戻していきましょう。

当院「ミントはり灸院」は、根本から改善することに特化した神戸の鍼灸院です《年間10,000人超の実績》。六甲道駅3分”六甲院”/三ノ宮駅6分”三ノ宮院”/明石駅5分”明石院”の3店舗がございます。全室個室でマンツーマンで施術しています、ぜひお越しください。