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子どもの悩み

■症例1 おねしょを治したい8才女児

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患者

8才 女児

来院

201X 年8月

症状

子どもの頃からほとんど毎日おねしょをしてしまう。
寝る前にトイレに行き、家族が早朝に確認するときはぐっすり眠っており、
尿も出ていない。
しかし本人が起床したときに出ていることが多い。
寝るときオムツをして、防水シーツもしていても
間に合わないほど大量の尿が出ていることもある。

2ヶ月前から大病院の泌尿器科で薬をもらって
服用しているがまだ効果が感じられない。

家族や本人は深くは気にしていないようだが
心配した祖母が神戸に滞在の折、孫である患者を連れて当院に来院した。

治療内容と経過

腹部の触診では腹筋の緊張が目立ち、
膀胱の反応の皮膚領域と他の臓器の境界がわからないほどだった。

また胃、肝臓、大腸、鼻、内耳にも反応が出ていた。
ローラー鍼で腹部の皮膚に刺激を加え、反応をとった。
また鼻、耳にも同様にローラー鍼で刺激を加えた。

座位にて首、背部の反応をローラー鍼で刺激し、初回の治療を終了した。

初めてのローラー鍼にくすぐったがり、
祖母に怒られる場面もあった。
セルフケアのポイントを伝え、ローラー鍼を購入し
自宅でも続けることにした。


以下、祖母の記録

治療翌日 ◎(おもらしなし)
+1日  ×シーツまで濡れていた。

+3~5日 ◎
+6日   × 午前3時ごろ祖母を起こし、中量の尿が出ていた。 
+7日   △ 起床後トイレに行くまでに少量の尿が出た。

毎日ローラー鍼を下腹部、鼻、耳にしていた。


2回目の治療も1回目と反応の大きな変化はなかったが、
腹筋の緊張は初回と比べると軽減していた。
初回と同様にローラー鍼を用いて膀胱を中心に刺激を加えた。
自宅に帰宅のため終了した。

同時に治療した症状

なし

考察

滞在期間が短く、治療が2回しかできなかったが
祖母のローラー鍼と記録の協力もあり、経過を知ることができた。

膀胱の粘膜に炎症があると、過敏になる。その結果トイレが近くなったり、
夜間で小児の場合おねしょの原因になる。

患者の長年のおもらしは微細な慢性炎症が
何年も続いた状態であり、
睡眠中にも反射性に膀胱を収縮させていたことが
原因と思われる。

膀胱の弱さが腹筋の筋緊張を引き起こしていた。

祖母宅で継続的にローラー鍼をしていたおかげもあり
腹筋の緊張は2回目でも変化を感じることができた。
膀胱は引き続きの「自宅へ帰ってもローラー鍼を続けてね」と
約束し治療を終了した。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。