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眼科疾患

■症例4 慢性的な眼精疲労

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患者

30代男性 H 様

来院

201X年 7月

症状

3,4年前から慢性的な眼精疲労がある。ひどくなると頭痛や肩こりを伴う。
仕事はデスクワークが主で夕方になると目の疲れから集中しにくくなる。
趣味の読書で目が疲れるので度々中断してしまう。眼科でドライアイと診断されたこともある。また胃腸が弱く、疲れの取れにくさに悩んでいたところ、不妊治療で当院に受診している妻に勧められて来院した。

治療内容と経過

顔周りを触診すると鼻、目、咽、耳、側頭部に反応が出ていた。
「鼻の調子はどうですか」と聞くと「詰まりやすい。鼻炎がある」という。
腹部は肝臓、胃、小腸、大腸、膀胱に観察された。

咽、耳、側頭部は寸3-1で切皮し、鼻周囲はローラー鍼を用いて刺激を加えた。腹部は胃、肝臓、膀胱にお灸を使用した。
腹臥位では首や肩、腰殿部に斜刺にて皮膚と筋肉の緊張を緩めた。鼻の周囲をさするケアを勧め、週に1度の治療頻度とした。


2回目 一週間を通して目の疲れはましだった。目の乾きは続いている。
4回目 出張があり、全体的に疲れている。目の奥の痛みがあり。
6回目 夕方でも目の疲れが気にならない日もある。
8回目 身体が疲れても翌日にはすっきり起きられる。

同時に治療した症状

頭痛、肩こり、胃腸障害、倦怠感

考察

鼻は顔の皮膚領域の多くを占める。鼻炎があると目のピントを調節する毛様体筋への血流が低下し、眼精疲労につながる。
この患者の場合は鼻炎の治療が症状軽減の鍵となった。「鼻詰まりと目の疲れが関係しているとは思いませんでした」と話していた。
仕事の都合で治療間隔があき、症状に一進一退はあったが転勤で引越すまで治療を継続した。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。

■症例3 目のピントが合いにくい

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患者

50代男性 明石市

来院

2016年9月

症状

8年前に眼科で両目の黄斑前膜の診断を受けた。その半年後左目の手術を受けた。その後も左右の目の焦点が合いにくく、目の疲れをたびたび感じる。以前、鍼灸院に通っていたが効果を感じることができなかった。趣味が読書であるが焦点が合いにくい為再び鍼灸院を探したところ当院のホームページで目の症例があり来院を決めた。
ピントが合いにくい、目の疲れの他に肩こり、右膝痛がある。

治療内容と経過

触診すると眼底、鼻の反応が広く、顕著に出ていた。顔用の細い鍼を用いて鼻、眼底、咽に刺鍼した。またローラー鍼を鼻、眼底、側頭部に用いた。肩周りの筋緊張をとるために腹臥位で刺鍼した。自宅にローラー鍼を持っていたので鼻周囲、眼底の場所を説明し、週に一回の治療を開始した。
2回目の治療時には「前回の帰り、電車で読書がしやすかった」と話した。
5回目の治療後には新聞が近くを見るようのメガネではなく、普段かけているメガネで読めるようになった。しかし右目に比べて手術をした左目はピントが合いにくい。
7回目の治療後、鼻の触診の状態がよかったので2週間に一度とした。左目の自覚症状や眼底、側頭部の反応の変化がよかったので11回目の治療後からは3週間に一度の来院頻度とした。仕事で目を酷使したあとや深酒をした翌日はピントが合いにくいが患者の自覚も触診の状態も良好でメンテナンスとして現在も通院中している。

同時に治療した症状

肩こり 右膝痛

考察

目の内部の血管や筋肉は自律神経の影響を受けており、特に鼻に小さな炎症があると
目の血管を収縮させて目の内部の血流低下や栄養不足が起こる。その結果、目の疲れやピントが合いにくい症状となる。
この患者の場合鼻炎や花粉症などの自覚症状はなかったが、初診から二度風邪をひいていたことから鼻や咽がもともと弱いのだろう。
五感の中でも目からの情報量は圧倒的に多い。ピントが合わず、見えづらいことは大きなストレスになる。
鼻の良化が治療の鍵となった。[MIMF160916]

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。

■症例2 急性緑内障

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患者

80代女性 神戸市灘区

来院

2016年5月

症状

3か月前より視野がぼやけるようになる。近くの病院で診療を受けると、血圧が高くなっているとのこと。降圧剤を服用しなければ190mmHgまで上昇する。病院での検査で、腎臓や血管や血液の問題もみられず原因が不明のまま薬を処方されている。

血圧が高くなってからデイケアにも行けなくなり、「毎日が楽しくない」とのこと親戚が当院で治療受けていたので紹介から受診となった。

そのほかの症状としては、手のしびれ、腰痛、足のこむら返りがある。

治療内容と経過

目がぼやけるということで、顔周囲から触診をすると耳と鼻に反応が出ていた。確認をするとめまいと鼻炎があるとのこと。腹部を確認すると、膀胱の反応が強く出ていた。確認をすると頻尿があって夜間に数回起きてしまう。

腎臓や心臓、血管に問題がないとのことだったので、血圧上昇の原因は自律神経にあると考えて治療をすることにした。緑内障の症状も血圧と鼻炎の両方が原因だと考えた。さらに腰痛、こむら返りは膀胱の不調で現れる症状である。

膀胱のツボにはお灸で刺激を与えた。

1回目の施術後「目が軽くなった」という声を頂いた。
2回目では血圧が170mmHgまで低下。足のこむら返りは治療中もおきる。
4回目で血圧が140mmHgまで低下。あと少しでデイケアに復帰できると笑顔で話していた。
5回目で血圧が120mmHgまで改善した。薬の必要性がないところまで回復した。
10回目までにしびれとこむら返りも改善が見られたので治療を終了した。

同時に治療した症状

手のしびれ 腰痛 こむら返り

考察

血圧の要因となる血管や心臓は構造の問題と働きの問題がある。構造の問題は心筋梗塞や動脈硬化などの「つまり」が発生してしまうこと。働きの問題とは、自律神経による指令が正常ではないために心拍数が増えてしまうことである。今回は後者であった。

自律神経の働きが悪くなってしまう要因に耳や鼻などの顔周囲の炎症が影響することがある。顔は感覚神経が集中しているので、炎症による不快感のインパクトが大きいためだ。

血圧を抑える薬だけでは対処できない。もしかしたら本当に寝たきりになっていたかもしれない。そういう意味でも早期に回復しデイケアに復帰できて良かった。

5回目からデイケアに復帰したころから筋肉の緊張感がなくなってきたので、運動と鍼灸の両方の効果で早くに改善できたと考えられる。

年配の方の夜間頻尿とこむら返りを両方悩んでいる方は多い。それは膀胱とふくらはぎの筋肉は関連しているからである。たびたびトイレや痛みで起きてしまうと、日中の活動に影響する。特に年配の方は顕著だ。
内臓から帰ることの重要性を痛感できた。

治療後半からデイケアでの出来事を楽しく聞かせていただいた、なによりも笑顔でよかった。[MMYK240216]

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません

■症例1 急激な眼圧上昇による緑内障

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患者

40代 女性 神戸市東灘区

来院

2016年7月

症状

1週間前に突然頭痛が発症する。自宅で安静にするも容態は変わらず、痛みは目まで広がる。
さらに目の痛みにあわせて視力が低下してきた。近隣の眼科にて検査をすると、左目の眼圧が上がっていた。
ポスナーシュロスマン症候群と診断される。

眼圧を下げる薬を処方され、症状は少し軽減したが頭痛は少し残った。
また再発することに不安を感じて当院を受診した。

治療内容と経過

触診をすると、痛みの出ていた左側の鼻の周囲に反応が出ていた。
伺ってみると自覚はなかったようだが、CTで副鼻腔炎があると指摘されていた。
さらに、咽の緊張感が強く、胸骨あたりの反応も出ていた。気管支炎を疑ったがその症状はないとのこと、ただ以前に胸膜炎の既往歴があるとのことで、その影響で反応が出ていると思われた。

目の痛みは鼻炎から、頭痛は咽の緊張から起きていると考えて施術をおこなった。

2回目の時点で目の痛みや違和感は消失した。まだ、左の首の付け根に痛みは残った。
3回目では薬なしでも眼圧が上昇することはなかった。
4回目には首の左側の緊張も取れて頭痛は緩解。

ただ、初診から鼻の炎症はなかなか変化が小さい。鼻の改善がないと再発の可能性が残るので治療を継続した。7回目の治療で鼻の状態も改善し目の違和感や首の緊張を感じることがなくなったため、治療を終えた。

同時に治療した症状

ポスナーシュロスマン症候群

考察

原因不明の急な眼圧の上昇であるポスナーシュロスマン症候群であった。目の環境は鼻の炎症を強く受けており、今回も副鼻腔炎がその原因であったと推察される。鼻の炎症があると、口呼吸が増えてしまい咽の緊張も増す。それが後頭部の頭痛を起こしていた。

視野が狭くなり後頭部が痛くなれば誰でも「脳ではないか?」と不安を感じる。早い段階で治療効果を出せたことが本人だけでなくご家族の安心にもつながった。

治療の終盤では趣味である観劇や娘さんとのコンサートについていくなど、どんどんアグレッシブな生活に戻っていった。[MMKA040716]