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不眠

■症例1 引越しで不眠になった男性

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患者

20代男性 K 様

来院

201X年 4月

症状

2ヶ月ほど前引っ越しをした。
その辺りから身体は疲れていても頭が冴えて入眠できない日が続いている。
寝ても4、5時間で目が覚めて熟睡感がない。

常に頭が重く、日中もすっきりしない。
症状が1ヶ月以上続くので心療内科を受診して安定剤と睡眠薬を処方してもらった。
少し改善がみられたが熟睡できないことに悩んでいる。

また薬を服用し始めてから動悸、胃もたれがするようになった。

薬を早くやめたいので他の方法を探して1週間前、自宅近くの鍼灸院に行った。
院内が騒々しく落ち着けなかったこと、説明に納得できず1回限りで続かなかった。
改めてインターネットで探したところ当院を見つけ来院した。

治療内容と経過

触診すると鼻、耳、咽、目、胃に反応が検出された。
特に鼻の反応点が広く検出され、特に左の頬の反応が顕著だった。
アレルギー性鼻炎があり年中すっきりしないようだ。

また耳の内耳は右耳が悪く、左右差があった。
心臓の反応は特になく、「動悸は心臓の問題ではありませんよ」と
伝えるとホッとしたようだった。

顔は寸3-1の鍼を用いて切皮し、鼻、内耳は反応が変わるまでローラー鍼をした。
胃の皮膚領域はお灸とローラー鍼を使用し、刺激を加えた。

うつ伏せで首肩の筋緊張を取った。
週に一度の頻度とした。

2回目 前回治療後動悸がなくなった。
   薬を飲めば7時間くらい眠れるが寝て起きるのが
   一瞬のように感じて寝た気がしない。

3回目 心療内科で睡眠薬を変えてもらい熟睡感もある。鼻うがいをすすめた。

4回目 夜眠れているせいか日中の頭の重さもなくなった。
    鼻うがいはすっきりして気持ちいいので続けている。

5回目 病院で安定剤の量が1つに減った。
    ある晩外出で帰りが遅くなったとき、薬を飲み忘れたが
    入眠、熟睡とも全く問題なく眠れた。
    顔周りの反応の変化もよく、頻度を10日毎にする。

8回目 安定剤はなし、睡眠薬も1つになった。
    睡眠に対するストレスもなくなってきている。

11回目 睡眠薬も0になり、よく眠れている。
    夜更かし気味なのを注意し、経過良好で治療を終了した。

同時に治療した症状

眼精疲労、頭重感、胃もたれ、肩こり

考察

この患者の場合、耳の内耳とアレルギー性鼻炎の改善が不眠治療の鍵となった。
顔周りの粘膜の炎症は脳に近いこともあり、頭を興奮させる。
また耳と鼻、どちらも左右差があったことが
脳を混乱させる一因だったと考えられる。

先の鍼灸院で音に敏感だったことから治療開始時から6回目
までは静かなベッドを選んでいたが
あるとき「もう大丈夫です」と言われ、回復を実感した。

初診の頃の目の充血と顔色が悪かったことを考えると
「ネットして夜更かししてしまう」という発言は健全な学生そのものであった。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。