神戸市で治療実績豊富なミントはり灸院が症例2 痛みを伴う産後の治療記録をご紹介しています。

■症例2 痛みを伴う産後

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患者

30代女性 神戸市灘区

来院

2016年10月

症状

妊娠中から肩こりがあったが、産後になってさらに酷くなり、育児に影響してはいけないと思い来院。
生後5か月の娘さんがおり、半年後には職場復帰を予定している。肩こりがひどい時は頭痛も出る。
授乳中なので、痛み止めの服用は我慢して過ごしてきた。

治療内容と経過

以前より風邪を引くと必ず咽が痛くなっていた。最近は疲れもあって治るのに時間がかかる。
初診の時も咳をしており、呼吸器の弱さが伺えた。
鍼が苦手ということもあって、できるだけ少ない本数と無痛鍼を使っての治療となった。
触診して気になったのが、首の付け根のコリ間であった。
可動域を確認すると、下向き、上向きともに制限があって動きづらい。
回旋は右左ともに問題なし。
肩を上げて、肩甲骨を引きよせる動作をすると、背中全体がだるくなる。
治療では頸部につく筋肉を中心に治療した。緊張が軽いところは無痛鍼を使って、深くにコリがあるところについては鍼をした。
1回目の治療で「かなりスッキリ」とのこと、可動域もやや改善がみられた。
2回目では「肩が楽になって、寝つきも良くなった」と。ただ、1週間すると筋肉の緊張もすこし戻っていたため、咽を中心に首の筋肉を緩める。
3回目、最初に比べて咽の状態が良くなっており、筋肉の状態も良い。「育児も楽になってきた」という言葉。
次回からは治療間隔をあけていく。
現在も継続して治療中。

同時に治療した症状

目の疲れ、頭痛、胃の疲れ、不眠

考察

抱っこや授乳で肩を痛めてしまうケースは多く。授乳中だと薬を服用するのが嫌で我慢しているお母さんも多いだろう。
気を付けてほしいのが、抱っこや授乳は痛めてしまうきっかけであって、原因ではない。
多くの方は程度は違えど、首や肩を痛めていない。
そこには内臓の不調が隠れている。今回の場合は咽の炎症が首の緊張を起こしたと考えられる。
可動域の確認でも、緊張の場所が首の動きを支える場所であった。

産後の不調を複雑に考えてしまうと原因そのものを見失ってしまう。
「出産が大変だったから」「子供が標準より大きいから」「骨盤ベルトをしていないから」
どれも痛みを起こすきっかけであって原因ではない。

そんなことを改めて感じる症例であった。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものでは
ありません