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妊婦・マタニティ・産後ケア

■症例5 妊娠7ヶ月の首の痛みと頭痛

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患者

30代女性 R 様

来院

201X年 8月

症状

妊娠7ヶ月の妊婦。一週間前から首の痛みがあり、加えて数日前から頭痛がする。
整骨院に行ったが症状は治まらない。

一ヶ月ほど身体のむくみや股関節のだるさが強い。
胃もたれがあり、一回の食事量が減っている。

仕事をしているので日常生活で疲れやすく、何をするにもだる重い。

地元で鍼灸治療を受けていたことがあり、
以前夫が通っていた当院を思い出した。

電話で「妊娠中でも受けられるか」問い合わせをした後、来院した。

治療内容と経過

膝の下に枕を入れて、仰臥位で休んでもらった。

触診すると咽、鼻、耳、側頭部、目、心臓に反応があり、
特に咽と鼻の反応が広範囲に出ており、首こりの原因であることがわかった。

寸3-1の鍼で切皮し、鼻と咽の部分にはローラー鍼で刺激を加えた。
腹部は胃、肝臓、膀胱に反応が表れており、
鍼とせんねん灸を用いて刺激した。

首と肩、腰は横向きで膝に枕を挟み、筋肉と皮膚の緊張を取った。

5回目までは週に一度の頻度で治療した。

その後、反応の変化と患者の自覚に良化が見られた
タイミングで二週間に一度の頻度とした。

首こりや股関節のだるさは仕事が忙しいときに
悪化するようだが、頭痛が激減し、喜んでいた。
ギリギリまで治療を続け、無事出産した。

産後も授乳で薬の服用ができないので、
首の痛みの痛みや頭痛のあるときは
子ども連れで来院し、治療した。

育休明けも、子どもから風邪がうつることがあり、
首の痛みや頭痛で度々来院していた。

第二子妊娠時は「初期でも鍼受けてもいいですか」と連絡があり、
つわりと頭痛の治療で間隔を詰めて治療した。

同時に治療した症状

頭痛、眼精疲労、股関節のだるさ、むくみ

考察

これまで咽や耳の近くに鍼をしたことはなかったようだ。

最初「地元の鍼灸院と比べると刺激が少ない」と話していたが
5回目の後から首こりや頭痛の頻度と持続時間が減り、
効果を実感してもらえたようだ。

首こりは咽の不調から、股関節のだるさは膀胱の炎症が
お尻や股関節周りの筋肉を硬くさせていた。

患者は風邪をひきやすく、咽がもともと弱いのだろう。

妊娠中は薬の服用や湿布の使用に制限があり、
頭痛や首こりの対処は限られる。

産休前まで忙しく働いていた患者の体調管理の一助になったと自負している。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。

■症例4 妊娠中の首の痛み

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患者

36歳 女性

来院

201X年 4月

症状

2週間前の起床時から左の首が痛む。すぐ整形外科を受診したが妊娠4ヶ月なのでレントゲン検査はできず、

リハビリに4回通ったが就寝中から明け方にかけて首が痛み、度々目が覚めてしまう。

仰向けや横向きなどどの寝方もしっくりこないので睡眠不足になっている。

昼間の家事や育児にも支障をきたしていた。

夫が当院に来院しており、問い合わせたところ妊娠中も施術可能と聞き、受診した。

治療内容と経過

座位で首を確認したところ左回旋時と右側屈時に可動域制限と痛みが生じた。

仰臥位にて顔と内臓と触診すると咽、鼻、耳、目に、

腹部は胃、膀胱、大腸に反応があった。

カウンセリングで「妊娠中でも鍼、お灸は問題なく受けられますよ」と伝え、

同意を得ていたので腹部に鍼とせんねん灸で刺激を加えた。

顔周りの内臓も咽、耳に鍼を切皮し、鼻と咽にローラー鍼を用いて刺激を加えた。

腹臥位で首と肩の状態を確認したところ肩甲挙筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋、

棘上筋に反応が出ていたので横刺にて鍼を刺入し、皮膚と筋肉の緊張を取った。

抜鍼し、反応が残っていた肩甲挙筋と僧帽筋は斜刺にて再度刺激した。

座位で首を確認すると治療前と比べて可動域の拡大と痛みの軽減が確認された。

座位で痛みが残っている部分にローラー鍼で刺激し初回の治療を終了した。


2回目 前回治療後から風邪をひいている。咽の弱さを言われていたので

    びっくりした。

    首の痛みは半分以上なくなり、痛みで目が覚めることはないが

    咳で目が覚める。咽の反応を変えるのに時間をかけた。

   
    治療後に可動域は正常、痛みもほぼない状態で治療を終える。


3回目 風邪もほとんど良くなり、咳が少し出るくらい。
   
    咽の反応も変化よく、首の痛みもほぼなくなったので治療を終了した。

同時に治療した症状

なし

考察

妊娠中、鍼灸治療を受けていいのか悩む患者も多い。当院は妊娠前から妊娠初期、臨月までどの時期でも対応している。
この患者は妊娠4ヶ月で頚肩部の鍼を腹臥位が可能だった。

妊娠中期以降は側臥位でも施術可能である。

子育て中であり、妊娠中の患者に痛みで睡眠が満足にとれなかったことが

強いストレスだったと予想される。

痛みが取れにくかったのは風邪のひきはじめだったかもしれない。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。

■症例3 産後に花粉症がひどくなった

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患者

40代女性 神戸市東灘区

来院

2016年9月

症状

産後の首や肩の痛みと頭痛。疲れから来る寝つきの悪さがあった。
妊娠中からも同様の症状があったが、当院で治療を受けたことで改善していたが
産後3か月がたったころから徐々にぶり返してきた。さらに時期的にも花粉症が気になっており予防したいとのこと。
さらに、産休後の復帰のことも考えて、すぐ顔に疲れが出てしまうのを改善するのを目的に美容も希望。

治療内容と経過

触診で最も気になるのが鼻であった。花粉症による鼻炎はいつも起きていると予想できた。
内臓で気になるところとしては、免疫の反応が出る肝臓に出ていた。
体調の改善とともに、美容についても、しわやたるみ、しみの改善を目的にして美容鍼を
することとした。
1回目の治療で日中の頭痛は起きなくなった。
8回目の時に花粉症による鼻炎が強くなった。
9回目から13回目まで風邪の影響により咽の炎症から首のコリが出やすい状況であったために
首の緊張をとる鍼を多めにした。
現状では寝つきも改善しぐっすり眠れる日も続いている。
それにともない顔色も良くなって、美容鍼の効果もあって、顔の疲れはすっかりなくなった。
花粉症については不定期に起きるので、まだ肝臓の状態が不安定であるので継続して治療を進めている。
そして、現在も復帰に向けてメンテナンスを継続している。

同時に治療した症状

美容、便秘、不眠

考察

鼻炎が起こす副作用は多くある。今回の場合は寝つきの悪さや疲れが顔に出る、首のコリ、頭痛などが鼻炎から
起きていたと考えている。
鼻は顔の中心にあるので炎症の不快感が自律神経を乱してしまうからだ。
目の周りの皮膚の緊張にも影響するので、目の周りのしわの原因と考えても良い。
産後の忙しい時間に治療に来るのは大変だが、不快な症状で感情的になってしまう。
それが体で起きていると知っている人は少ない、心や資質の問題と考えずに体のケアを優先してもらいたい。

来院したときはバタバタした表情の患者さんが帰るときにはいつも笑顔になっている。
良い仕事ができたと感じる瞬間です。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものでは
ありません

■症例2 痛みを伴う産後

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患者

30代女性 神戸市灘区

来院

2016年10月

症状

妊娠中から肩こりがあったが、産後になってさらに酷くなり、育児に影響してはいけないと思い来院。
生後5か月の娘さんがおり、半年後には職場復帰を予定している。肩こりがひどい時は頭痛も出る。
授乳中なので、痛み止めの服用は我慢して過ごしてきた。

治療内容と経過

以前より風邪を引くと必ず咽が痛くなっていた。最近は疲れもあって治るのに時間がかかる。
初診の時も咳をしており、呼吸器の弱さが伺えた。
鍼が苦手ということもあって、できるだけ少ない本数と無痛鍼を使っての治療となった。
触診して気になったのが、首の付け根のコリ間であった。
可動域を確認すると、下向き、上向きともに制限があって動きづらい。
回旋は右左ともに問題なし。
肩を上げて、肩甲骨を引きよせる動作をすると、背中全体がだるくなる。
治療では頸部につく筋肉を中心に治療した。緊張が軽いところは無痛鍼を使って、深くにコリがあるところについては鍼をした。
1回目の治療で「かなりスッキリ」とのこと、可動域もやや改善がみられた。
2回目では「肩が楽になって、寝つきも良くなった」と。ただ、1週間すると筋肉の緊張もすこし戻っていたため、咽を中心に首の筋肉を緩める。
3回目、最初に比べて咽の状態が良くなっており、筋肉の状態も良い。「育児も楽になってきた」という言葉。
次回からは治療間隔をあけていく。
現在も継続して治療中。

同時に治療した症状

目の疲れ、頭痛、胃の疲れ、不眠

考察

抱っこや授乳で肩を痛めてしまうケースは多く。授乳中だと薬を服用するのが嫌で我慢しているお母さんも多いだろう。
気を付けてほしいのが、抱っこや授乳は痛めてしまうきっかけであって、原因ではない。
多くの方は程度は違えど、首や肩を痛めていない。
そこには内臓の不調が隠れている。今回の場合は咽の炎症が首の緊張を起こしたと考えられる。
可動域の確認でも、緊張の場所が首の動きを支える場所であった。

産後の不調を複雑に考えてしまうと原因そのものを見失ってしまう。
「出産が大変だったから」「子供が標準より大きいから」「骨盤ベルトをしていないから」
どれも痛みを起こすきっかけであって原因ではない。

そんなことを改めて感じる症例であった。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものでは
ありません

■症例1 痛みが少ないお灸で安産灸、マタニティケアを希望

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患者

女性30代 神戸市東灘区

来院

2013年6月、2015年6月

症状

安産灸、マタニティケアを受けたくて来院。妊娠週数は31週目。肩こりとお腹のはりが少しあり貧血気味。
陣痛、出産後の痛みや、産後の入院期間をできるだけ短くしたいということで当院を選んだ。
以前、他の鍼灸院で治療を受けた経験があるが、鍼が痛かったということでお灸を希望している。

治療内容と経過

触診をすると両方の耳、咽、胃、肝臓と子宮に反応点が出ていた。耳はお腹のはりに影響する自律神経の不調。
咽は肩こり、胃や肝臓は貧血に影響する。子宮の反応も逆子にはなっていないが、決して胎児が暮らす環境としては改善の余地があった。
当院ではおなかに鍼やお灸をする、ただ他と比べても明らかに刺激の少ない治療をしている。そこを理解してもらってお灸だけではなく、鍼も受けてもらった。

最初の3回まではおなかの張りが強くて車で来院していたが、4回目からは体も楽になって電車や時には長時間歩いて通院していた
体調もどんどん良くなり、38週目ですこし子宮口の開きが悪いということだったが、無事に治療を卒業した。卒業後6日で無事に出産。

その後、第2子のときもつわりの時や出産直前の時にも来院し体のケアを行った。

同時に治療した症状

腰痛、胃の荒れ

考察

妊婦さんのマタニティケアに鍼灸は相性が良い。少ない刺激で副作用もなく、妊娠中の身体の悩みに対処できるからだ。
一般的な鍼灸院では手首や足首にお灸だけするが、当院ではより効果の高い鍼灸をするために、お腹に鍼やお灸をする。
もちろん何の心配もなく、ちゃんと安産のための準備ができる。
さらに、全体を見ることで、個々の不調にも対応することができ、今回の症例の場合でも1子と2子では症状が違ったが
しっかりケアすることができ安産に貢献できた。
どれだけ妊婦が健康であるか、その重要性を強く感じた例であった。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません