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PMS(生理前症候群)

■症例1 PMSの吐き気と生理痛に悩む20代 女性

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患者

25歳 女性

来院

201X年9月

症状

大学生のころから生理痛がひどくなっている。
特に就職してからは生理一日目に腹痛がつらく、鎮痛剤を服用したり
会社の生理休暇を利用して対処していた。

また今年に入ってからたびたび胃の調子が悪くなり、
生理直前には必ず吐き気を催す。

薬を飲むことに抵抗があり、来年結婚が決まっているので
体調を整えようと思い当院に来院した。

治療内容と経過

内臓の反応は子宮、胃、肝臓に検出された。
顔の触診を鼻、耳、咽に反応があり、治療ポイントとなった。
特に反応が顕著だった胃と子宮には寸3-1で切皮。
お灸、ローラー鍼と反応に変化があるまで刺激を加えた。
顔周りは患者が「緊張する」と話していたこと、首や肩のこりに対して
鍼をしたとき特有の響きが苦手なようだったので2回目以降はローラー鍼のみの刺激にした。
体質改善の目的で週に一度の頻度とした。

治療開始から1回目の生理 (5回目) 
今回の生理も吐き気とお腹の痛みがあり、
薬を2回服用した。子宮、胃、鼻の反応に変化なし。

治療開始から2回目の生理 (10回目) 
いつもより吐き気は軽かった。鎮痛剤を1回使用。

治療開始から3回目の生理 (14回目) 吐き気ほとんどなし。鎮痛剤は1回使用。


18回目 生理予定を数日過ぎているが、吐き気もなく生理が来る気配を感じない。

19回目 10日遅れで生理きた。吐き気軽度あった。薬の服用なし。

24回目 生理痛、吐き気とも自覚軽減している。身体の反応も全体的によいので頻度を2週間に一度とした。

結婚で関西を離れるまで定期的に通院していた。

同時に治療した症状

肩こり、腰のだるさ、胃腸障害

考察

生理前の吐き気はPMS(月経前症候群)のひとつと言われる。
PMSは一般的に女性ホルモンの変動やストレスによるものと言われているが、
PMSも生理痛も個人差があり、すべての女性にあるわけではない。

触診して反応点を探すとその人の内臓の弱っているところがみつかる。
その不調が生理前の症状として現れる。


この患者の場合、もともと弱いところであった胃の不調によって、
生理前の吐き気が、子宮の小さな炎症によって生理中の腹痛があった。
子宮、胃、炎症に関係のある肝臓の反応点の変化とともに
患者の自覚症状も改善がみられた。

よってPMSはホルモンの変動だけでなく内臓の不調による自律神経の興奮に
よって起こるものと考えられる。


生理周期に乱れたことがあったがその後の生理では周期も通常に
戻ったことから「患者もあれはストレスのせいだったのかもしれない」と
話していた。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。