神戸市で治療実績豊富なミントはり灸院が症例5 数週間続く偏頭痛の治療記録をご紹介しています。

■症例5 数週間続く偏頭痛

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患者

30代女性

来院

2017年 1月

症状

8年ほど前から偏頭痛が頻繫に起こり、ひどいときは数週間続く。あまりにも痛みが強く、仕事に支障がきたすことがあるので困っている。また休日頭痛で寝込むことがあるため、外出の予定が入れにくい。2、3日に1度は緊張型頭痛がある。病院を何軒も受診し、頭痛専門医にも診てもらった。しかし薬を飲むタイミングを逃すと効果がないことや薬ずっと飲み続けることに不安と抵抗があった。月経前症候群もあるので体質改善を希望し、当院を受診した。

治療内容と経過

顔周りを触診すると咽、鼻、顎、耳の反応が顕著に出ていた。特に偏頭痛の部位である側頭部は口腔内の小さな炎症や噛み合わせなどと関係している。患者は仕事の締め切りに追われているときの奥歯の噛み締めを自覚していた。また咽の弱さは肩こりがひどくなると後頭部に現れる頭痛の原因であり、反応点と一致していた。初診は鍼灸が初めてだったので鍼の刺激は少なめにし、ローラー鍼を多用した。腹臥位では首肩、肩甲骨の周りの筋肉の緊張をとる鍼をした。
週に1回の治療を開始した。
6回目までは頭痛の頻度や痛みの程度に変化はなかった。
10回目の後からは偏頭痛の持続が3,4日に減り、緊張型頭痛も週に1回程度に減った。
20回目のときは「台風や低気圧の通過するとき頭痛が起こるかとビクビクしていましたが今回の台風は全然影響しなかったです」と話していた。
現在偏頭痛は月に2回程度で、持続も1日以内と短くなった。しかし目の疲れや肩こりがひどくなると後頭部の頭痛が出るので2週間に一度の頻度で来院している。

同時に治療した症状

肩こり、月経前症候群(PMS)

考察

初診時はとても疲れていたのだろう。触診をすると頭痛の原因である顔周りも内臓の弱さも含め「身体が弱い人」という印象であった。この患者の場合、咽と顎周りの反応点が偏頭痛、緊張型頭痛を引き起こす原因であった。咽は扁桃腺があり、ウイルスが体の奥に入らないように防御するため常に小さな炎症が起こりやすい部分である。反応点と頭痛の頻度を変えるために時間と回数はかかった。それでもコツコツと治療を積み重ねていくことで体質は改善し頭痛の起こりにくい身体につながったと考えられる。
また生理10日前からあったPMSの不安感や腹痛などがほぼないという。
患者も「元気になったので休日に外出ができるようになりました」と喜んでいた。

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。