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うつ/パニック

■症例2 気分の落ち込みと身体のだるさ

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患者

20代女性 伊丹市

来院

2017年 5月

症状

1ヵ月ほど前から身体がだるく、朝起きるのがつらくなる。だんだん仕事に集中できなくなり、仕事でのミスが増えてきた。理由もなく急に涙が出たり、気分の落ち込みがある。インターネットでできる簡易的なうつ病の検査も当てはまらず、内科を受診したが特に異常は見つからなかった。調べていくうちに自身の症状が自律神経失調症かもしれないと思い、自律神経失調症の症例の多い当院へ来院した。
半年前に仕事で管理職へ昇進した。

治療内容と経過

問診の段階で頭痛と慢性鼻炎の症状を聞いていたが触診でもやはり鼻の領域の状態がよくなかった。頭痛の部位も鼻の領域と一致する。鼻を中心に咽や耳など顔周りに鍼やローラー鍼を用いて集中的に治療した。腹臥位にて首肩、背部の筋緊張をとった。週に1回の治療頻度とした。
2回目来院時、気分の落ち込みはあるが涙が出ることは少なくなった。首のこりが数日楽だった。
週に1回の治療を6回終えるころには鼻炎の症状も落ち着き、気分の落ち込みも少なくなった。家族から「顔色が良くなった」と言われた。
その後12回の治療で気分の落ち込みや身体のだるさはほとんどなくなり、仕事の転勤が決まったことから一旦終了した。

同時に治療した症状

首肩のこり、生理痛

考察

仕事での昇進による重圧加えて体調不良が重なり今回のような症状を引き起こしたのだろう。
一日中空調の効いた室内で仕事をしていて、ほこりなどによって鼻炎の悪化があるようだ。鼻の治療を重点的にすることで鼻づまりがとれて頭がすっきりし、集中できることから仕事でのミスも減った。鼻の皮膚の領域は顔の大部分を占める。小さな炎症の情報が脳に集まり興奮させたいたのだろう。
一年前に結婚し、「これで元気に新婚旅行に出掛けることができます」と嬉しそうな言葉を残し治療を終えた。
[MISO160617]

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。

■症例1 パニックとめまいに悩む

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患者

男性20代 神戸市灘区

来院

2016年12月

症状

2週間前にパチンコ中にパニック発作を起こす。不安感が迫ってくる感じ、動悸、呼吸が苦しくなるなどの症状がある。
夏にも運転中に同じような症状がたびたび起きていたが、運転以外で発作が起きたことに驚き、その頻度も増えていることから、何かをしなければならないと感じ当院を受診した。
仕事は力仕事で、空気が汚いと感じることもある。薬を飲むことには抵抗がある。喫煙者。
車の運転することが多く、発作によって運転に不安を感じている。

治療内容と経過

触診をすると、耳(右側)と鼻、咽に反応が出ていた。めまいについて確認をすると、めまいだと認識していなかったようだが症状の中にめまいが原因によるものがあった。
タバコを吸っているようだが、咽や気管の反応は少なかった。ただ、鼻の状態は悪く、「調子が悪い時は鼻が詰まっている」とのこと。

パニック症状は耳から入る情報(平衡感覚)が乱れるときに、脳にある自律神経の中枢が混乱を起こす。中枢の混乱によって、身体中の内臓とつながっている自律神経を介して正しくない指令がでることで、動悸などが発生する。

人は自分の思っている身体の働きとズレがあると、不安感を感じる。それがパニック発作の理由である。

特にパチンコや運転中(高速道路)にということなので、目からの強い光も入っていた。それが、自律神経の強い興奮を誘発する。

耳の状態を改善して、パニック発作が起きないように治療をした。
2回目、運転中のめまいは頻度が減ったもののいまだある。競馬場に行ったときは人の多さにめまいが起きた。
5回目、以前ほどの不安感は減るが発作がなくなったわけではない。

この時点で、変化が悪いと感じたため、鼻の環境を良くするために「鼻うがい」のセルフケアを指示した。
鼻のセルフケアをするようになってからさらに効果が高まり、7回目時点では運転中のパニック症状はなくなってきた。

10回目、通勤中に発作が起きなくなってきた。
耳の状態はすっかり改善していたが、鼻炎については変化が少ない。ただ、症状で悩むこともなくなったので今回の治療をもって卒業となった。

考察

右の耳に顕著な反応があったので、今回のパニック発作はそこが原因である
特に運転中で、トンネルが入るときや出るときに感じる明るさの違い。これらがめまいの症状を急激に起こす原因となる。

パチンコや競馬場などについても、目からの情報が急激に増えることが共通している。
目は瞳孔などを周りの状況に合わせて調整しているが、慢性鼻炎によってその機能が低下していたと推測している。

今回でも鼻うがいを自宅でするようになってからは発作の頻度も少なくなった。

治療の序盤ではパチンコに行くことを制限していた。治療の最後に「またパチンコに行けますね」と尋ねると「今回のことでパチンコを辞めることができました」と喜んでいた。

パニック症状の不安感は強い、これからは再発しないようにセルフケアを徹底してもらいたい。[MMKI011216]

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません

■症例1 11年間続いた不眠

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患者

女性50代 神戸市中央区

来院

2016年10月

症状

11年前から眠れなくなり心療内科を受診。不眠の薬を処方される。
当時は家族の病気や東京への引っ越し、不妊治療の断念などが重なるが
仕事が充実していたので精神的なことが理由だと考えなかった。
1年後に倦怠感や微熱なども出るようになり悪化。仕事を辞めて療養するが改善せず。
この時より、うつ病を疑いだす。抗うつ剤の効果により、アルバイトができるほど
回復するときもあったが、またすぐに悪化する。2年前に睡眠導入剤を自己判断で
変更してみると、急な不安感が出る。それまでは身体症状が主だったが、精神的症状が出て投薬が増える。
現在は主に、左側に現れる首や肩のこり疲労感が気になる。睡眠は導入剤のおかげで入眠は良いが
中途覚醒や早期覚醒があり、連続して3時間ほどしか寝られない。このところ毎日頭痛があることも不安。
薬はレクサプロ、ロヒプノール、ジプレキサ、麻子仁丸

治療内容と経過

長い期間の症状や複数の症状により、原因が分かりにくい状態になっていて、病院以外にも様々な療法を試したが
効果がなかった。こういう時はまずは簡単な症状から変えていくという治療方針で進めた。
眠りを妨げている要因は主に自律神経に関わる臓器の不調から起きる。
今回の場合も、咽や右の耳に反応があることが確認できた。咽の弱さは本人も自覚があったが、耳の不調について
は「よく聞こえている」という感想でった。そこで三半規管の不調を疑い、書字試験を行うと、手の震えがおきて
おり、自覚していない不調があった。原因はここにあると判断し治療。
4回までの治療は主に首や肩のコリと頭痛を集中して行い痛みは改善。痛みがなくなるだけでも、目に力が戻ってきている
感じがあった。その後は不眠の治療として三半規管に関わる鼻と耳を集中してローラー鍼で刺激を与えた。
中途覚醒の原因として頻尿が考えられたので、並行して膀胱の状態と全身の免疫力を改善する鍼とお灸をした。

変化はまだ

同時に治療した症状

頻尿、頭痛

考察

無自覚な不調は、心を不安定にする。そんなことを感じたケースであった。
体の不調が不安感や不眠を起こすことを知らない方が多く、そのままうつ病だと思ってしまう。
一度うつ病だと診断されると、薬との付き合いは長くなり、薬によってうつ病になってしまうこともある
ので注意が必要。いつの時も体の状態に注目して施術をすることで安定した結果が出せる。
新しい仕事になれるまでしっかりサポートしていきたい。
[MMMO031016]

同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものでは
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